今日は湿布のお話をしたいと思います。
○湿布の種類
湿布にはパップ剤・テープ剤の2種類あります。パップ剤は水分の配合量が多く、テープ剤は水分の配合量が少なく、一般的にはパップ剤に比べてはがれにくくなっています。最近ではパップ剤でも粘着力が強い物が出てきています。
○パップ・テープ剤の特徴、使用に適した疾患
冷感パップ
水分を含みプルプルした触感で、スッとした貼り心地が特徴の湿布です。水分の蒸発とメントールで患部を冷やす作用があります。患部を氷などで冷やすと気持ち良い打撲・捻挫など、発熱を伴う急性疾患に向いています。
温感パップ
唐辛子エキスを含み、皮膚刺激で血行を良くして温めるのが特徴の湿布です。注意点は貼ったまま入浴したり、はがした直後に入浴したりすると刺激を感じることがあるので、入浴の30分~1時間前にはがすのが良いとされています。温めることで改善する腰痛・肩こりなどの慢性疾患に向いています。
テープ剤
パップ剤よりよく伸び、はがれ難いのが特徴です。水分配合量は少ないので冷却効果は冷感パップより少ないですが、温感タイプのテープ剤は温感パップと同じ皮膚刺激で血行を良くすることができます。テープ剤ははがれにくいのが特徴なので、膝・肘などよく動かす部位に向いています。水分配合量が少なく冷却効果は冷感パップより低いので、慢性疾患によく使われます。
○湿布の注意点
湿布は皮膚に密着させて使うため、かぶれることがあります。かぶれ以外にも抗炎症剤のケトプロフェンを含む湿布で、貼付後に紫外線に当たると、光過敏症という副作用を起こす薬もあります。紫外線の照射量が多い春から秋の時期は特に注意が必要です。
○使用上の注意
かぶれ予防のため、患部をよく拭いてから使用してください。毎日テープ剤を貼る場合は、皮膚を休ませるために少し時間を空けて貼るようにして下さい。
温感のタイプは入浴する30分前~1時間前にはがすようにして下さい。
光過敏症を防ぐには、貼った所を日光に曝さないようにして下さい。はがした後、4週間は同様の注意が必要です。(ケトプロフェン含有製剤)
湿布も飲み薬や他の薬と同様に、注意事項を守って適正使用を心がけましょう。
(大羽根店 K)