急性アルコール中毒について
春は会社や学校の歓迎会なども多く、急性アルコール中毒の一番多い時期です。
一般的に、エタノールの体内での代謝過程で生成されるアセトアルデヒドの代謝能力の差から「お酒に強い」と「お酒に弱い」と定義しますが、急性アルコール中毒の発生は、この「お酒に強い」と「お酒に弱い」とは関係ありません。
血中のアルコール濃度、つまり飲んだアルコールの量に比例し、誰でもが陥ることがあります。
通常、飲酒すると「ほろ酔い期」「酩酊(めいてい)期」「泥酔期」「昏睡期」という順で、徐々に血中アルコール濃度が上がるので、本人も酔ってきたという自覚がありますが、飲酒開始から血中アルコール濃度の上昇までには時間差があり、血中アルコール濃度がピークに達するには飲酒後30~60分の時間がかかります。このため、短時間で大量の酒を飲むと、酔っているという自覚なしに危険な量のアルコールを摂取してしまうことがあり、この場合、「ほろ酔い期」「酩酊期」を飛び越えて一気に「泥酔期」や「昏睡期」に到達してしまいます。