アレルギーの薬を使用されている患者様へ
~ちょっとアニメ的な言い回しのアレルギーの話~
そろそろ花粉症の季節ですが、皆さんアレルギー症状は大丈夫ですか?
アレルギーの成り立ちには いろんな要素がありますが、その一部をお話しできればと思います。
アレルギーの研究者の論文を見ていますと、多くの方の題材は「炎症」「サイトカイン」
「ロイコトリエン」「白血球」「好酸球」「肥満細胞」などによるものの様に見受けられます。
今回は、好酸球のお話を少しだけ・・・。
さて 最近、書店で販売されている「初回限定価格299円 各号のパーツをすべて集めると正確に再現された〇〇〇が出来上がります!」って感じで、超時空要塞マクロスの可変戦闘機バルキリーってのが売ってまして・・・超時空要塞マクロスって知ってます?
地球統合政府が、宇宙から落ちてきた異星人の巨大戦艦をマクロスとして造り直して異星人であるゼントラーディ地球攻撃艦隊と戦っちゃう話で、彼らが持っていない(地球の)歌や(地球の)文化を「プロトカルチャー」と呼んで 恐れたりしちゃいます。
って・・・アレルギーの話はどこに行ったんだ!!!
アレルギーって基本的には抗原抗体反応ってヤツでなるんですけど、元々は自分の身体を守る防御反応で、悪いモノが侵入しないようにするための反応ですね。
例えば アレルギー性鼻炎だったら 風で追い出そうとしてクシャミが出て 水で流そうとしてハナミズが出て 入って来ないように戸を閉めようとして鼻閉になるって感じです。
その時に身体の中で何が起こっているのか?
その一つとして白血球(好酸球)の働きがあります。 白血球(好酸球)の中にケミカルメディエーターと呼ばれるモノ(ヒスタミンやPAF、ECP、EPO、MBPなんか)が入っていて、それが身体に悪影響を与えてしまいます。
例えば、ゼントラーディ地球攻撃艦隊が地球を攻撃するのに戦闘機を差し向けて爆弾とか落としに来るとします。 爆弾とか落とされたら困りますよね。
ケミカルメディエーターの中に遊走因子ってヤツもいて白血球(好酸球)を患部に送り込んできたりもします・・・敵戦艦から戦闘機が出てきて地球に向かってくるイメージです。
ケミカルメディエーターにはヒスタミンとか他いろいろと身体に反応を引き起こさせる物質もあったりします。・・・地球にやってきた戦闘機が爆弾を投下して地上とかで爆発するイメージです。
地球はたいへんな事になっちゃいます。
そこで大変な事にならない様にするにはどうすれば良いのか?
ヒスタミンが反応しない様にするのが第一世代抗ヒスタミン薬です・・・戦闘機から爆弾落とされても その爆弾が爆発しないイメージです。
第二世代抗ヒスタミン薬は第一世代の役割に加えて、遊走因子が発動しない様にしたりもします・・・戦闘機が飛来しても爆弾を落とせなかったり、そもそも戦闘機が戦艦から発進されないイメージです。
付け加えると、薬剤がターゲットにするのは低比重化した好酸球であるとされていますので白血球自体が減少したりすることは無い様ですから免疫力そのものが低下したりという心配はありません。
こういった事を地道にやってくれるのが花粉症などの時にもらう薬です。
元々、アレルギーには即時型、遅発型、持続型があって どの段階でどういう反応が起きて 何が効くのかが異なりますのでアレルギーの薬といっても多種多様です。
薬の効果も副作用も人それぞれで、同じ薬でも効果の良し悪しや副作用の有無は人によって異なります。自分に合った薬に出会える事が一番良い事の様に思えます。
そして、あなたの症状やライフスタイルに合わせてあなたの主治医の先生は、あなたに合った薬を模索して出してくれる様に努めてくれるはずです。
治療をしないとアレルギーのレベルは上がっていく可能性があるそうですので、花粉の飛散量が少ない年だとか言われても十分に気をつけてください・・・。
自分の身体の中で爆弾が爆発して大惨事にならない様に、症状のある方は油断しないで治療しましょうね。
※超時空要塞マクロス製作関係の方、もしご覧になっておられましたら勝手に例え話にしてゴメンなさい。昔からファンなもので・・・お許しを・・・。
※今の最新の話題は新型コロナウイルスじゃねえのか! とおっしゃるそこのあなた・・・
誠に申し訳ございません。 また 別のどなたかが いつか書かれると思いますのでご容赦くださいませ。
多度駅前店 薬局長