夏はキャンプや山登りなどアウトドアが楽しい季節ですが、危険もいっぱいで、その1つが「虫さされ」です。
痛みやかゆみなどの不快な思いをさせられ、中でも蜂は命に関わる場合もあるので注意が必要です。
蜂と聞くと、その鋭い毒針で刺され、毒が回って死に至ると思っている人も多いかもしれませんが、
毒そのものが、直接命に関わることはありません。
最も怖いのは、アナフィラキシーと呼ばれるショック症状です。蜂の毒に過敏に反応してしまう
アレルギーを持った人の場合、くしゃみやじんましんなどの症状が出るのですが、時に呼吸困難や
血圧低下などを起こし、危険な状態になることがあります。アナフィラキシーショックは極めて短時間
で起こるので、少しでも様子がおかしいと感じたら、救急車を呼ぶなど速やかに対処するようにしましょう。
しかし、こうした反応を示す人は、蜂毒アレルギーの人に限られ、一般には、刺された所が激しく痛み、
赤くはれあがるというのが蜂に刺された場合の主な症状です。
蜂は、ある一定の距離以上近づくと襲ってくるため、蜂の巣を見つけたらまずは近づかないことで、
蜂を刺激しないようにすることが大切です。
蜂に刺されたら、まず傷口を流水でよく洗い流し、傷口から毒を絞り出しましょう。口で吸った場合、
毒は必ず吐き出すようにし、かゆみ止め軟膏(ステロイド軟膏)を塗って、皮膚科専門医を受診するのが
よいでしょう。
蜂に刺されたら、アンモニア水やおしっこをかけるとよいという考えもあるようですが、
蜂の毒はほとんど中性に近く、アンモニアで中和するというのは、効果がないと最近ではいわれています。
(U)