今回 初めてのエンゼル日誌ですが、
私の趣味について書きます。
趣味は、尺八演奏です。
地味な楽器ですが、大変奥が深い楽器です。
残念ながら、世間一般には、あまり認知されて
いません。
しかし、尺八の音色は、皆さん聴かれたことがあると思います。
お正月に、初売りに、デパートやスーパーなどに
行った時に流れている、あの和風な音楽です。
私が何故尺八を始めたのか・・・
きっかけは、一枚のチケットでした。
当時、まだ私は大学生でした。
学年が上がり、勉強も忙しく、いつしか
気分がふさぐようになりました。
そんな時に、気晴らしに・・・と尺八をしていた
知人から、演奏会に招いていただき、
“ちょっと聴いてみよう”と演奏会に行きました。
そこで聴いた尺八の音色がすばらしかった。
これは何なんだろうと思いました。
それで、私もやってみようと思った訳です。
(後に知ったのですが、その知人は、
尺八がものすごく上手で、たびたび
全国コンクールに出ていた)
その知人に相談すると、“やめといた方がいい”
とのこと。女性は入れない世界というわけでは
ありませんが、女性にとっては不利なのです。
尺八の構造は、シンプルで、一尺八寸(約55cm)
の長さの竹に、穴が5つあいているだけ。
リードもありません。エアーリードという点では、
西洋の楽器だと、フルートに似ています。
女性のことを考えて作られる訳ではないので、
結構重さのある尺八を顎と手で支え、
穴を押さえることが、まず難しいのです。
手の小さい女性だと、穴がふさげないので、
できません。私は、体のわりに手が大きいので、
恵まれていました。
そして、肺活量も必要ですが、子供の頃から
水泳をやっていた為、当時の私の肺活量は
強靭男性並でした。
あと必要なのが音感です。ピアノと違って、
同じ穴をふさいで吹いても、同じ音は出ません。
この部分は、口伝(くでん)で、師匠が
吹いた音を、耳で覚えます。チューナーも使いません。
この点でも私はラッキーで、音痴な母は、
娘が音痴にならないようにと、私を子供の
頃から音楽教室に入れていました。
おかげで、わりと苦労なく、正しい音を覚える
ことができました。
息の強弱と指の使い方で、2オクターブ半程の
音が出ます。
入門して13年になり、免状もいただきましたが、
まだまだです。
皆さん、年齢も職業もさまざまで、大変楽しいです。
しかし、尺八の世界は超高齢化しており、
実際、若い方は少ないです。特に女性は
少なく、私の知っている限り、免状をいただいている
女性は、三重県で4~5人です。
難しいというイメージが強いですが、
苦しいのは、最初の1~2年です。
一人でも二人でも、この日本の文化を
一緒に継承していって下さる方、
お待ちしております。
長文失礼しました。
(S)