「プールが熱い?!」
すみません。今回はプールが熱い?(笑) 訳ではなく、「プール熱(咽頭結膜熱)」に関するお話しです。m(_ _)m
皆さん プール熱って聞いたことありますか?!
手足口病、ヘルパンギーナと並び、夏風邪トリオの一つとされるプール熱!!
「プールでしかうつらない」とお思いのそこのあなた、要注意です!!
とはいえ、そもそも「プール熱」という呼び名の通りプールでの感染が多いのも事実。
プールが大好きな子どもたちが楽しく遊べるよう「プール熱」の予防法から、特徴までを書いていきたいと思います。
《プール熱の症状》
夏風邪は、一般的に普通の風邪に比べて発熱が長く続きます。
プール熱の場合、39~40℃の高熱が出て、5日前後続きます。加えて特徴的なのが、結膜炎です。目が充血したり、痛みを伴い、目やにや涙が出ます。
また、のどの痛みもあり、下痢や嘔吐を伴うこともあります。
《プール熱の感染経路》
プール熱は 「アデノウイルス(3,4型)」が原因です。
潜伏期間は1~2週間で、「飛沫感染」(咳やくしゃみ)と「接触感染」により感染します。
アデノウイルスは便からも排出されるので、ウイルスを持った子どもがトイレに行った際に十分に便をふき取らないままプールに入ってしまうと、そこから排出されるウイルスがプールの水を通じて目や口に触れることで体内にウイルスが入り込むことにより起こります。
プールの後の目の洗浄や、「プールの水は飲まない!」っていうのはここを防ぐためでもあったんですね!!
このように、アデノウイルスは「接触感染」により感染が拡がるので、プールの水だけでなく、感染している人が触れたもの、たとえばドアノブやタオルなどに他の人が触れることでウイルスが体の中に入り込み、感染することもあります。プールでのみ感染が起こるというわけではないのです。
《プール熱の予防》
「接触感染」が拡大の原因になることを考えて予防を行いましょう。
手洗いやうがいでウイルスを洗い流すことはもちろんのこと、プールに入る場合には、前後にシャワーをしっかりと浴びて、目もしっかりと洗いましょう。
また、タオルの共用も避けましょう。感染の期間は3~7日程度ではありますが、便からは数ヵ月間排出されることもあるので 便の処理後もしっかり手洗い等を心がけるようにしてください。(アルコール消毒の効果はあります)
まだまだ暑い日が続きますが、夏風邪や熱中症には気を付けて楽しい夏を過ごしましょう!!
【他のアデノウイルス感染症(興味のある方は調べてみてください)】
・流行性角結膜炎(EKC)アデノウイルス(8型)
・出血性膀胱炎 アデノウイルス(11型)
・急性濾胞性結膜炎 アデノウイルス(1,2,3,4,5,6,7型)
・胃腸炎 アデノウイルス(31,40,41型)
(K)