今回は脂質異常症の話です。

以前は「高脂血症」と呼ばれていたなと思い、いつ改名されたのだろうとウィキベディアで調べてみたところ、2007年の7月に改名されていました。
我々薬剤師の中にも「高脂血症」と呼ばれていたことを知らない者が今後出てくるのだろうかなと思いました。

脂質異常症は大きく分けて、高LDLコレステロール血症・低HDLコレステロール血症・高トリグリセライド血症の3つがあります。
診断基準は下記の通りです。

・高LDLコレステロール血症:LDLコレステロール値 140mg/dl以上
・低HDLコレステロール血症:HDLコレステロール値 40mg/dl未満
・高トリグリセライド血症:中性脂肪 150mg/dl以上

脂質異常症の大部分は体質、食習慣の欧米化、運動不足、体重増加など生活習慣が主な原因で、成人以降に発症します。また、他の病気によって起こる続発性脂質異常症や他の病気によらない原発性脂質異常症などもあります。

さて、我々薬剤師が脂質異常症を治療中の患者様に対してできることについて考えていきたいと思います。
とあるメーカーさんがもってきた資料に「脂質異常症患者さんの治療継続率は約40%です。」との記載がありました。同じ集計方法から算出された高血圧患者さん・糖尿病患者さんの治療継続率はそれぞれ70%、60%だったそうなので、低さが際立っています。
普通に考えて、脂質異常症には自覚症状がないのが一番の原因でないかと思います。


特に痛くもかゆくもないし、検査で高いと言われただけだし、おいしいものが食べられなくなるのは嫌だからこのままにしておこう、と考えてしまうかもしれません。


そこで、我々薬剤師は、脂質異常症治療の服薬アドヒアランスの向上に努めなければなりません。治療時期に応じた薬剤師の的確なアドバイス(下記☆)がアドヒアランス向上に寄与したとのポジティブな報告もなされています。
生活習慣病が蔓延する昨今、我々薬剤師が力を入れていかなければいけない領域の一つであると思われます。


☆治療初期

脂質異常症の病態(高LDLコレステロール・低HDLコレステロール・高トリグリセライド血症)は動脈硬化を進める最大の危険因子であり、動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞など、生活に支障をきたすような重い病気を引き起こしてしまう事を認識してもらう。

2回目以降の継続時期

治療を継続できた成果を褒め称え、自覚症状がない中でのモチベーションの維持、さらなる服薬継続を促す。

(K)