薬剤師の職務の一つに学校薬剤師としての仕事があります。学校保健安全法において、大学以外の学校には学校薬剤師を置くものとするとされています。学校の環境衛生について検査し、児童・生徒の快適な学校環境を作るために指導や助言等を行っています。また、薬物乱用防止教育・くすり教育に代表されるセルフメディケーションの推進などにも関わっています。
1年を通して、様々な環境衛生検査を行いますが、今月は、そのうちの一つである空気定期検査に行ってきました。検査項目は、5項目(二酸化炭素、室内温度、相対湿度、一酸化炭素、二酸化窒素)。
白衣を着て校内を歩いていると、ただでさえ目立ちますが、空気検査の場合は、それに加えて比較的大きな器具を用いて検査するため、幼稚園の園児たちはもちろん小学校においてもみんな興味津々です。授業中の教室にお邪魔して、授業の終わりの数値を測定します。
私が担当している学校は寒い地区が多いので、暖房器具を使用している学校もあります。そういったところでは、不完全燃焼が起きていないかどうかも調べるため、とても重要な定期検査だと思っています。
担当している幼稚園に検査に行くと、元気いっぱい遊んでいる幼稚園の園児たちが、周りにわらわらと集まってきてくれます。空気の検査に伺った日の前日 は、今年初めて雪が降りました。
検査をしていると、近くで遊んでいた女の子が話しかけて来てくれました。その女の子は、雪でかまくらを作ったり、雪だるま を作ったりした話を一生懸命してくれました。検査が終わり、三脚を片付けようとしていると、その三脚の下をくぐって遊ぶ園児も。
けがをしないように、器具を壊さないように、十分注意しながら検査を行っています。
普段の調剤業務とは、また一味違う学校薬剤師の仕事。
園児や児童・生徒たちとのふれあいを楽しみつつ、責任を持って職務を遂行していこうと思います。
(T)