今回はシーズン真只中のインフルエンザの話をさせて頂こうと思います。
「予防接種したのにかかってしまった」や「せっかく予防接種したのに・・・」などよく耳にされると思います。それもそのはず、厚生労働省のページに記載されている予防接種によるインフルエンザの発病阻止率は、高齢者で34~55%、乳幼児では多少幅がありますが、概ね20~50%となっています。つまり、予防接種をしていても少なくても半数はインフルエンザにかかってしまうということです。とはいえ、重症化を防ぐというメリットもあるので予防接種を否定する訳ではありません。
となるとインフルエンザの感染を予防するにはどうすればよいのでしょうか。以下によく言われている対策を列挙します。
① 飛沫感染対策(咳エチケット等)
② 接触感染対策(外出後の手洗い等)
③ 適度な湿度の保持
④ 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
⑤ 人混みや繁華街への外出を控える
今回はこの中でも①について注目してみていきたいと思います。
はじめに、飛沫感染の説明です。飛沫感染とは「患者の咳やくしゃみ、あるいは気道の吸引などによって飛散する体液の粒子(飛沫)は時に病原体を含んでいるが、これが他人の粘膜に付着することで感染が成立する。」(ウィキベディアより)
つまり、感染を予防するためには、飛散してくる病原体を含んだ粒子(飛沫)に接触しなければよいということになります。飛沫は5μm以上の大きさで水分を含んでいるため、比較的重く、勢いよく咳やくしゃみをしても1mほどで地面に落下します。横に咳やくしゃみをする人がいても、1m以上の間合いを保つことで感染のリスクはぐっと減ることになります。間合いを保つことに加えて、感染者本人が咳エチケット(後述)に気を配ればさらに感染のリスクは減るでしょう。
このように健常者と感染者の双方の気配りによってインフルエンザの流行に歯止めをかけることができます。これからのインフルエンザ流行期を皆さんの努力で乗り切っていきましょう。
咳エチケット
*咳・くしゃみの際はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけ1m以上離れる。
*鼻汁・痰などを含んだティッシュをすぐに蓋付きの廃棄物箱に捨てられる環境を整える。
*咳をしている人にマスクの着用を促す。
(大羽根店 K)