めっきり寒くなってきました。普段は暑がりの私も、さすがに防寒着なしでは外を歩けません。
いや、ホントはTシャツ一枚でも歩けない事はないんです。
さすがに周囲から奇異の目で見られてしまうってだけで…

 

さてこの時期、小さなお子さんをお持ちの親御さんを悩ませるのが「中耳炎」なりやすいお子さんは、何か月も治ったり、再発したりを繰り返します。実は、1歳までに大半の子供は中耳炎になっているんですよ。症状の大小がありますので、気づかない内に治ってしまう事もあるんです。

耳の鼓膜の奥には中耳と呼ばれる部分があります。ここで菌が繁殖して膿が溜まってしまうのが中耳炎です。耳だれが出たり、痛みがあったり、音が聞こえにくかったりで気づく事が多いです。この原因となる菌は外部からではなく、体の中から中耳へやってきます。そう、鼻水が中耳炎の最大の原因です。鼻水は大人でも子供でも出るはずなのに、子供の方が圧倒的に中耳炎になりやすいのは、この、鼻と中耳を繋いでいる管(耳管)が太くて短いことが影響しています。

さあ、もしあなたのお子さんが中耳炎になってしまったら!もちろん、すぐに耳鼻科に受診して頂く事が重要ですが、夜中や休日だった場合、すぐにという訳にもいきません。痛みが出ているようであれば、耳の後ろを冷やすだけでも楽になります。手持ちの、そのお子さん用の鎮痛剤があればそれを使って頂くのも良いと思います。(子供は体重によって服用する薬の量が変わって来ます。くれぐれも他のお子さんの薬を流用したり、古い物を使ったりするのは避けましょう。)

また、気が付くと耳だれが出ている事もしばしばあります。おどろいてしまう親御さんも多いのですが中耳が膿でいっぱいになると、自然に鼓膜に穴が開き膿が排出されます。これは、症状軽減への第一歩なのです。まずは出て来た耳だれをきれいにふき取って下さい。耳の中に残った膿は、家庭では取れませんので、耳鼻科のお医者さんに取ってもらいましょう。さて、お子さんの自覚症状が無くなったからと言って通院をやめてしまうのはオススメできません。

痛みや、耳だれが無くても腫れのピークを過ぎているだけで完治していないことが大半です。鼓膜の奥の膿が完全に無くなるまでには数週間~3か月程度かかります。この膿が残った状態を放置してしまうと、体調が崩れて鼻水が増える度に、繰り返し中耳炎を再発することになります。耳鼻科での鼻吸いに加え、できるだけ家庭でも鼻吸いを心掛け鼻の通りを良くしておくことが重要です。完治させるには時間がかかりますが、根気よく治療を続ける事が大切ですね。

(名古屋南店 Y)