京都好きな友人の案内で、名古屋から京都まで在来線で行く日帰り旅をしてきました。私は京都まで在来線で行くのは初めてでしたが、友人は度々利用しているそうです。
乗り換えがあり、時間もかかり、空席がないと立っていなければならなかったのですが、友人とお喋りしているとあっという間に感じました。何よりお得に行けました。
京都では幾つかの神社仏閣を参拝したのですが、今回の一番の目的は世界文化遺産でもある西芳寺(苔寺)で写経体験をすることでした。予約が必要なので事前に往復ハガキで申し込み、細筆を持参して行きました。
受付を済ませ、机がずらりと並ぶ本堂へ。用意されている硯と墨と持参した細筆を使って写経を始めます。隣に座った男性の声が聞こえてきて日本語ではないことに気付き、ふと周囲を見渡すと外国人の多さに驚きました。写経とは言っても薄く印刷された般若心経をなぞるものなので、なんとなく上手に書けているような気になります。
ところが、写経を終え、心願と住所と氏名を書くとなると、印刷された文字をなぞるのとは一変、自分の字の下手さが顕著になりました。細筆で書くのはとても久しぶりでしたが、こんなに難しいものかと驚きでした。どう見ても隣の外国人の方が上手でした。友人は安い細筆を買ってきてしまったせいだと筆のせいにしていましたが…。写経により心を清め、集中力を高め、徳を積むことが出来ると聞いたことがありますが、私はまだまだその域には達しておらず、字の下手さに雑念が大分入ってしまいました…。とにもかくにも細筆の練習をして、またどこかで写経したいと思いました。
写経の後は楽しみにしていた庭園を拝観しました。苔寺という名の通り、庭には約120種類の苔が一面に青々と広がり、壮大でとても綺麗でした。神聖な気持ちになり、心落ち着く場所でした。後日、書道の道具を棚から取り出し、苔が敷き詰められた盆栽を購入し、いただいた御朱印を眺めては旅の余韻に浸っています。次回は写経体験はもちろん、枯山水巡りもしたいと思っています。
(はりま店 K)