花粉症と食物アレルギーは全く別のもののように思いますが、実は関係があるのです。
まずは、花粉症と食物アレルギーについて簡単に説明します。

花粉症:花粉が鼻の粘膜や目の結膜を刺激することによって過剰な免疫反応が起こり、
鼻水や涙が止まらなくなる疾患のことで、季節性があります。       

食物アレルギー:本来体にとって栄養となる食物に対して過剰に免疫反応が働いて起きる症状のことをいいます。

花粉症やアレルギーの方は、体を守るために自分の体とは異なる物質を認識すると過剰に免疫反応を起こしてしまいます。この過剰な免疫反応をもたらす原因物質のことを「アレルゲン」といいます。

ではなぜ花粉症と食物アレルギーは関係があるのか?
それは、食物アレルギーの中で、口腔アレルギー症候群というものがあり、これが花粉症と関連しているからです。口腔アレルギー症候群は、生の果物や野菜などを食べると唇や口の中、のどなどにかゆみや腫れ、痛みなどを感じる症状が出ます。その原因として、もともと花粉症の人が花粉の構造と似たアレルゲンをもつ食物を食べることによって発症することが挙げられます。これは交差反応といい、花粉と果物のアレルゲンの構造が似ているため、花粉に対する過剰な免疫反応が果物を摂取した際にも発症してしまうのです。

 

下の表に交差反応を起こす可能性がある花粉の種類と食物を一部まとめました。
必ずしも症状が出るわけではないので、参考程度に見てください。

花粉の種類 野菜・果物
スギ トマト
イネ トマト、ジャガイモ、メロン、スイカ、オレンジ、キウイ
シラカバ

ハンノキ

セロリ、ニンジン、リンゴ、モモ、

サクランボ

ブタクサ キュウリ、バナナ、スイカ、メロン

参照:https://www.jspaci.jp/allergy_2016/chap11_2.html

 

 

四日市南店 管理栄養士