糖尿病患者さんのための食事療法として食品交換表というものが活用されていることはご存知ですか?
食品交換表とは1単位80kcalとされており、食品のグループ(表)が1~6と調味料に分かれています。1日に決められた単位(摂取エネルギー量)内で収まるよう単位の配分をし、偏りのないように毎食に配分することによって自然とバランスの取れた献立が考えられるようになっています。同じグループ(表)間で食品を交換することが出来ることから食品交換表と呼ばれています。各グループ(表)は下記のように分けられています。
・表1:穀類(ごはん、パン、芋、豆類など)
・表2:果物
⇒炭水化物を多く含むもの
・表3:肉、魚、卵、大豆、チーズなど
・表4:牛乳、乳製品など
⇒たんぱく質を多く含むもの
・表5:油脂類(バター、マヨネーズ、ゴマなど)
⇒脂質を多く含むもの
・表6:野菜類、きのこ類
・調味料:砂糖、醤油、ソース類など
⇒ビタミン、ミネラルを多く含むもの
例えば、1日に20単位(1600kcal)だとすると…
表1:9単位(毎食3単位ずつ)
表2:1単位
表3:5単位(大体均等になるように1:2:2など)
表4:1.5単位
表5:1.5単位
表6:1.2単位(毎食0.4単位ずつ)
調味料:0.8単位
ーーーーーーーーーーー合計20単位ーーーーーーーーーーー
このように1日分の単位をそれぞれ何単位ずつにするかを決め、そこから毎食に配分していきます。ポイントは表1.3.6は毎食均等になるようにし、表2.4はどこかの食事か間食、表5.調味料は毎食の献立に合わせて1日分で調節するようにすると考えやすいと思います。
注意点はそれぞれの食品によって1単位の重さが違うことや、違うグループ(表)とは交換できないことです。例えばご飯は1単位50gですが、食パンは30gということや、表1のパンと表2の果物は置き換えることが出来ません。
食品の交換の仕方や仕組みがはじめは難しいかもしれませんが、食品交換表を活用することで毎日の食事のレパートリーを増やし、献立を考えるストレスが軽減され、毎日の食事を楽しくすることが出来たら嬉しいです!
ちなみに今自分が1日にどれくらいのエネルギーが必要かを算出する方法はこちらです。
適正エネルギー摂取量=※1標準体重×※2身体活動量
※1標準体重=身長2×22
※2身体活動量活動
・25~30:軽い労作(デスクワークなど)
・30~35:普通の労作(立ち仕事など)
・35~ :重い労作(力仕事など)
糖尿病の治療として運動やお薬の服用も重要ですが、毎日の食事も重要です。特に2型糖尿病では食事を意識して変えるだけでも血糖目標の維持や改善することがあります。なので、毎日毎食とる食事だからこそ意識して頂けたらと思います!
参考:shokuji.pdf (astellas.com)
:糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版 日本糖尿病学会 著・編
四日市南店 管理栄養士