そもそも尿酸とは何かご存知でしょうか?

尿酸とはプリン体の代謝産物であり、過剰になってしまうと結晶化して関節などに溜まっていき、痛風や尿路結石症などの原因となります。
ではプリン体とは何かですが、体内でエネルギー源として作られています。細胞の核に含まれるもので、細胞を分解する新陳代謝によってもプリン体が出てきます。また、食品中の旨味成分にもあたるのです。
尿酸の基準値は男女とも7㎎/dl未満ですが、これを超えてしまうと高尿酸血症と言われ、痛風などのリスクが高まります。高値になる原因として以下のようなことが挙げられます。
・ビール(アルコール)、甘い飲み物(ジュースなど)をよく飲む。
・水分をあまりとらない
・過度なストレス
・生活習慣(特に肥満は要注意)など
ではどのように予防、改善すればよいのでしょうか?

・適正なエネルギーを摂取し、プリン体を控える
プリン体はほとんどの食品に含まれています。適正な量の食事を摂りつつプリン体の摂取量を減らせるとよいです。プリン体は干物や魚、食肉、ビールなどに多く含まれています。プリン体は1日に400㎎以下 を目標にできるとよいです。最後に食品中に含まれるプリン体の量を表にまとめたので参考にみてください。

・1日2L以上の水、またはお茶を飲む。
たくさん水分をとることで尿酸の排出を促します。ちなみにコーヒーは排出を促すと言われていますが、甘味料が入っている清涼飲料やアルコールは逆に体内に尿酸を留めてしまう作用があるため、控えるようにしましょう。

・適度な運動をする。
筋肉トレーニングや過度な運動は無酸素運動になるのでかえって尿酸値を高めてしまうので、注意しましょう。有酸素運動が効果的です。体を動かすことでストレスも軽減されます。

・アルカリ性のものを積極的に摂る。
尿酸が多いと、尿が酸性に傾いてしまっているため、アルカリ性のものを摂って中性化し、尿酸の排出を促します。例えば、ひじきやわかめなどの海藻類、大豆、さつまいも、人参、ごぼう、果物などを積極的に摂るとよいです。

・アルコールを控える。
アルコールは尿酸の排出を抑制してしまうため、飲みすぎは禁物です。アルコール類の中でもビールは特にプリン体を多く含んでいるため、控えましょう。最近ではビールなどで「プリン体0」と目にすることが増えてきているように感じますが、完全に0というわけではないので飲みすぎには注意が必要です。

 

ビールを控えることはとても重要になってきますが、それだけでは尿酸を少なくすることはできません。食事や運動など生活習慣の改善が一番重要になります。健康診断で尿酸値が高いという結果になる前に心がけるとよいですね!

食品名 100g中の

プリン体量(mg)

1食あたり
量(g) プリン体量(mg)
白米 25.9 80 20.7
カツオ 211.4 80 169.1
アジ(干物) 245.8 60 147.5
レバー(鶏) 312.2 80 249
牛肉 90.2 80 72.2
ちりめんじゃこ 1108 2 22.2
小松菜 10.6 40 4.2
鶏卵 0.0 50 0.0
牛乳 0.0 200 0.0
ビール 約10 350 35

※ほかの食品に比べ、ビール100mlあたりのプリン体の量はさほど多いものではないですが、飲酒量が多くなるためプリン体の多いものととらえられています。

 

四日市南店 管理栄養士